私たちは、飛躍的な科学技術の進歩により、日常生活が、大変便利になり、いろんなことができるようになってきました。しかし、自然から受け取っている様々な恩恵を無視できるほど、現代文明が発達しているわけではありません。逆に、あちこちで、物質文明のひずみが、目立ち始めてきました。
その社会を個人の力で変るということは、容易ではありませんが、身の回りから、めっきり少なくなってしまった自然を とりあえず、自分の住まう環境の中だけでも取り戻すことは可能です。また、それが変革の第一歩になるのではないかと思います。
夜空に輝く星、形を変えながら流れ行く雲、夜明けに薄紫に輝き始める山の端、大地を真っ赤に染めて沈む太陽、風にそよぐ木々の葉々、水面に反射して踊る陽光……
挙げれば切りがありませんが、私は美しい自然に接しているとき、なによりの充足感を覚え、何かしらそこからエネルギーを得ることができるように感じます。
住まいに於いても 日々、それらの自然に感動しながら暮らせるような空間を造っていく事が、私の喜びでもあります。外部空間と内部空間を巧く融合させて、自然を肌で感じ取れる空間、こころが生きる空間を住まいの中に造っていきたいと思っております。
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